ねじのゆるみの把握方法「ユンカー試験」

2020.09.17

ユンカー式軸直角振動試験とは?

 

ユンカー式軸直角振動試験とは、ボルト軸直角方向への繰返し荷重によりねじのゆるみを把握する試験です。

ボルト軸直角方向に繰返し荷重を負荷することでねじをゆるませる代表的な試験は、大きく2種類知られており、1つが国際規格:ISO 16130に準じたユンカー式軸直角振動試験(以下、ユンカー試験)と、もうひとつが米国航空宇宙規格:NAS3350/3354に準じる軸直角衝撃試験、いわゆるNAS試験です。

ねじはギリシャ時代に発明されたとされ、人類の歴史において重要な役割を果たし続けてきましたが、ねじ締結体のゆるみを定量的に把握する方法が確立するまでには長い時間が掛かりました。

そして実験において初めてボルト軸力を完全にゼロ(0)にすることができたのが、このユンカー博士が開発したユンカー試験機です。

 

ユンカー式軸直角振動試験機の原理?

 

ユンカー試験の原理は上図に示した構造となります。

ねじの軸に対して直角方向に繰り返し外力を加えることでゆるみ回転力を生じさせ、軸力の変化を連続的に測定します

「ゆるみの原理」のコラムでもご紹介していますが、ゆるみ回転力が生じるとナットに対して滑りが発生し、ねじのゆるみへと繋がっていきます。

実際のねじ・ボルトの使用現場でも振動は日常的に発生しており、ゆるみの主たる原因となっています。この振動の中でも軸力低下により繋がりやすい軸直角方向の振動を人工的に発生させ、観察・検証するのがユンカー試験機です。

 

ユンカー試験の実施例

 

ユンカー試験の実施例を以下に示します。

グラフの縦軸がボルト軸力、横軸が振動回数となります。

ハードロックナットを例に取ると1500回の振動を加えても軸力にほとんど変化がないことが分かります。

一方で、一般的なフランジナット、六角ナット等は振動回数が100~200で軸力が大きく低下しており、振動が300回を超える頃には締付け時の1/3の軸力も保持できていません。

 

従って、振動が定常的に加わる箇所の締結には、なんらかのゆるみ止め対策を施さなければ、軸力の低下は防げないということが分かります。

ユンカー試験機の紹介動画はこちら

ねじのゆるみ評価(ユンカー試験)

 

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