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ねじのゆるみとは?

2022.01.13

ねじのゆるみとは

ねじ締結体(ボルト、ナット)は、ねじの締付けによってボルト軸部に発生した引張力(ボルト軸力または軸力といいます)と被締結部材に発生した圧縮力(締付力といいます)とにより一体化されています。このねじ締結体に外力が作用していないときは、ボルト軸力と締付力とは互いにつり合っており、この状態における両者を総称して「予張力」といいます。

締付け直後に発生した予張力は、何らかの原因で低下することがあります。このような予張力(軸力及び締付力)の低下を「ねじのゆるみ」といいます。

 

ねじのゆるみの種類

「ねじのゆるみ」は、以下のように大別できます。

◇ナットが回転しないで生じるゆるみ(非回転ゆるみ)

(1) 初期ゆるみ(締付け後の塑性変形)

(2) 陥没ゆるみ(締付け後の塑性変形 クリープ変形)

(3) 微動摩耗によるゆるみ(摩耗)

(4) 密封材の永久変形(締付け後の塑性変形 クリープ変形)

(5) 塗装材の破損によるゆるみ(締付け後の塑性変形)

(6) 過大外力によるゆるみ(締付け後の塑性変形)

(7) 熱的原因によるゆるみ(温度変化/可逆変化)

 

◇ナットが回転して生じるゆるみ(回転ゆるみ)

(1) 軸回り方向繰返し外力によるゆるみ

(2) 軸方向繰返し外力によるゆるみ

(3) 軸直角方向繰返し外力によるゆるみ

 

ナットが回転しないで生じるゆるみについては、経時変化によるものが多く、事前に対策を立てればある程度防止することが可能となります。

ナットが回転して生じるゆるみは、通常「ねじがゆるむ」と言われるもので、その中でも特に、軸に対して直角な方向(軸直角方向、あるいはトランスバース方向)の繰返し外力によるゆるみについては、いまだ有効な対策を立てることが難しく、設計技術者にとっては非常に頭の痛いところです。

これらのゆるみに関しては下記の別コンテンツをご参照下さい。

非回転ゆるみはこちら ▶「非回転ゆるみ(ねじのゆるみ)

回転ゆるみはこちら ▶ 「回転ゆるみ(ねじのゆるみ)

 

 

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