六角ボルトは六角頭を持ったおねじ部品です。このコンテンツでは六角ボルトの種類について紹介します。
規格について
表1に示すように規格化されています。JIS B 1180には六角ボルトの種類と各部の寸法、製品仕様が規定されています。
表1 六角ボルトに関する規格
種類
六角ボルトの種類は呼び径六角ボルト、全ねじ六角ボルト、有効径六角ボルトの3種類です。ねじのピッチは並目と細目が規定されています。寸法の公差幅による部品等級がA,B,Cの3等級あります。部品等級Aが公差幅が狭く精密です。ねじの呼び径dと呼び長さlで等級が分かれています。表2に種類を示します。
表2 六角ボルトの種類
注記)呼び長さの「10dまたは150」はいずれか短い方を適用します。
例1) 呼び径5の並目ねじ、呼び長さ60の呼び径六角ボルトの場合
10d=10×5=50 (150と比較すると10dの方が小さいため、10dの値を適用します。)
呼び長さ60は10dの値を超えるため、このボルトは部品等級Bになります。
例2)呼び径16の並目ねじ、呼び長さ80の呼び径六角ボルトの場合
10d=10×16=160 (150と比較すると10dの方が大きいため、150の値を適用します。)
呼び長さ80は150以下であるため、このボルトは部品等級Aになります。
1. 呼び径ボルト
呼び径六角ボルトは呼び長さ(l部)の円筒部径とおねじ外径がほぼ等しい六角ボルトです。図1に形状を示します。また、表3に種類による形状の差を示します。
表3 呼び径六角ボルト-種類による形状の差
2. 全ねじ六角ボルト
全ねじ六角ボルトは呼び長さ(l部)のほぼ全体にねじが切られている六角ボルトです。図2に形状を示します。また、表4に種類による形状の差を示します。
表4 全ねじ六角ボルト-種類による形状の差
3. 有効径六角ボルト
有効径六角ボルトは、呼び長さ(l部)の円筒部径とおねじ有効径がほぼ等しい六角ボルトです。そのため、円筒部が細くなっているように見えます。ねじ先端の形状は特に規定されていません。図3に形状を示します。
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(引用・参考文献)
JIS規格はJIS検索より内容の閲覧が可能です。
JIS B 1180: 2014 「六角ボルト」